A1のフランス語学校のコースを合格してから2、3ヶ月連絡を待ってねと言われてから2ヶ月、「来週からA2のクラスが始まるけどどぉする?」と電話があり、また急だなぁと驚きながらも受講したいと伝えるとEメールでCONVOCATION(召喚)と予定表を送ってくれました。
A1はフランス語が話せない人が強制的に受けなくてはならないクラスだったけどA2はA1に合格したけどもっとフランス語が話せるようになりたい、もっと勉強して仕事を見つけたいと願う移民たちが集まるクラス。入った瞬間にわかるクラスの雰囲気の良さ、モチベーションが全然違う。ロシア人3人、アフガニスタン人2人、エリトリア人3人、エチオピア人2人、中国人1人、フィリピン人1人と私。そして先生はブラジル人。同じ部屋にこんなにいろんな国籍や人種、日本にいたらまずない状況。
ブラジル人の先生はブラジル人って感じでいつも超ご機嫌。はっきりした顔立ちに大きなお尻。時間にも若干ルーズで決して要領がいいとは言えないけど愛着が湧いてしょうがない。笑
授業は相変わらず容赦無く全てフランス語。A1の時とは違いプレゼンをしたり意見を伝えたり会話力がかなり必要になってくる。グーグル辞書は絶対使っちゃダメ。そんなこと言われてもと最初は思ったけど、本当不思議とわかる瞬間が来るものだ。アメリカに住んだ時はこのわかる!みたいな感覚は3ヶ月目の時だった。6ヶ月あたりから日常会話がスムーズに出来る様になった。
フランス語を勉強してみて感じたのは独学では無理だということ。(少なからずわたしには無理。)日本語でも英語でもありえない発音が多くてコツを掴むのに少し時間がかかったけど慣れると意外と大丈夫なもの。
例えば、”merci beaucoup”メルシーボークーはどうもありがとう。という意味だけど私が発音するとどおしても”merci beaucul”ありがとう、綺麗なお尻。になってしまっていた。フランス人の友人達は笑って喜んでいたから良いけど区役所などに行ってそんな事言ってる場合ではない。笑
確かに思ったより時間はかかったけどわかる瞬間は必ず来るもの。
アメリカで3ヶ月目に感じたわかる!の感覚はフランスでは9ヶ月目に起こった。コロナのせいで人に会えないせいもあると思うけど、思ったより時間がかかって6ヶ月目あたりで挫折しかけた。笑
長い文章になるとまだ英語で考えてフランス語に訳さなきゃだから喋るのに時間がかかるけど日常会話が出来るようになりやっとフランス語の勉強が楽しくなってきた。
A1のクラスは受講生のレベルに合わせて受講時間が決まっていたけど、A2はみんな平等に100時間。週3〜4日で約4週間にわたる授業だった。100時間受講した後に試験を受けて合格すれば次のステップのB1の授業を受けることができるというシステムのようだ。もちろんこのB1の授業もOFII(移民局)が授業料を払ってくれる。学びたい移民には学んでもらおうと言う素晴らしいシステム。けれどもOFIIも何でもかんでも支払ってくれるわけではなく、受講すると決めた授業や試験をすっぽかしたりすると今後一切OFIIが支払ってくれることはないとのこと。当たり前のような響きだけど平気ですっぽかす人はたくさんいる様子。このB1の試験に合格するとフランスでの就職や大学受験に有利だそう。
A2のクラスで会ったアフガニスタン人のモハメドは私と同い年の34歳。5年前にアフガニスタンから逃げ出し、パスポートを持っていないので徒歩、電車、バスを乗り継いでフランスに来たと。日本で生活しているとまずアフガニスタン人に会うことはないだろう。世界中のパスポートで一番信頼度の高い日本のパスポートと、多くの国から入国を拒否されるアフガニスタンのパスポート。アフガニスタンの事を耳にするとしたらテレビなどでテロリスト関連のニュースを見る時くらいだろうか。そんなイメージしかないので同じクラスのアフガニスタン人と話してみるととても優しく、ふざけるのが大好きで驚いた。とある日はアフガニスタンに住んでいた頃の写真や動画を見せてくれた。ニュースで見るような爆破などのテロが当たり前のように家の近所で起きていると。5年前にフランスに来てから静かに真面目に生活し、3ヶ月前にやっと正式にフランス滞在のVISAが取れたそう。正式なVISAがないと正規雇用もしてもらえないし、OFIIのサポートもないのでフランス語の授業を受けることもできない。モハメドは今9m2のアパートに住んでいるから早くフランス語を覚えて、車を修理する仕事について今より広い家に引っ越ししたいと。
クラスには医者、海外赴任の妻から難民ととにかく様々で面白い。
今日はエチオピア人のヨハネスに質問してみた。ヨハネスはイケてるドレッドヘアで麻薬取引の映画に出てきそうな見た目。笑
どこの美容室に行っているの?私も昔同じ髪型だったんだよ!と昔の写真を見せた。
嘘だー!と驚いていた。タイの美容室で4時間くらいかかったかな。ヨハネスの髪は黒人特有のチリチリの毛なので美容室には行かずに自分の指でネジネジしてると勝手にこうなるよ。と教えてくれた。衝撃。8年前からこの髪型でほどく事はできないと。シャワーは毎日浴びるけど髪を洗うのは2日に1回と詳細まで教えてくれた。笑
私がこの髪型をした時はシャンプーがうまくできなくて1週間くらいが限界で取り外した。ヨハネスは生まれた時からこの髪型だから慣れっこだよと。
とある日はアフガニスタン人のモハメドが志村けんの動画を見せてきた。志村けんが英語の授業をするというコントだったけど英語で字幕がついていた。初めてみたけど爆笑。モハメドも爆笑。それと同時にアフガニスタンでも知られている志村けんに驚きと尊敬。バカ殿とかは字幕はついてなかったけど言葉なしでも彼らには十分面白いようだ。
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